カニを買うと冷凍してあるのが普通です。
よほど近場で取れるものでない限り、生きたまま持って帰るのは逆に味を落としてしまうからです。
カニも長旅で疲れたり傷ついたり痩せたりしますからね。^^;
凍ったまま調理すると…
ということで、カニを買ったはいいけど、それを解凍しなければならない・・・さてどうしよう、となる人も多い。
そこで、
「凍ったまま鍋に放り込んでしまえ」
と考える人もいますが・・・まあそれでもいいのですけど、味は落ちるでしょう。
なぜなら冷凍した時に付着した余計な水分が料理にじゃんじゃん流れ込むから。
ではどうやって解凍するのが最も良いのか?
基本的な解凍方法
まず、基本はボイルしたカニでも生でも同じです。
キッチンタオルで包んで、さらにラップで包んで、それを冷蔵庫に入れてじわじわ解凍します。
カニのおなかの側を上に向けて解凍します。これは蟹の旨味をなるべく逃さないためです。
カニまるごとだと、タラバガニや毛ガニでまる1日、ズワイガニで18時間程度かかります。
キッチンペーパーが徐々に濡れてきますが、これはほとんど、カニの表面などに薄く張り付いていた氷が溶けたものです。
この「無駄な水分」を吸い取ってもらうために、わざわざキッチンペーパーで包んでいます。
そうして、調理前に、「だいたい解凍できている」くらいがちょうどいいでしょう。あまりしっかり解凍しようとすると、旨味が大量に流れ出てしまう危険もありますので。^^;
ということで常温解凍は基本的には避けます。特に生の場合は、旨味が流れ去ってしまうおそれがあるからです。
ボイルされたカニの場合は常温でも…
ただ、ボイルされたカニの場合は、常温で解凍しても大丈夫なことがほとんどです。
常温と言っても・・・純粋に常温ではなく、ジップロック等に入れて密封した上で、流水にさらしたり、氷水に入れておいたりして解凍します。
これでも冷蔵庫よりは早いですし、すでにボイルしてあるので旨味が逃げにくいです。
さて。
しょっぱいカニはどうする?
冷凍カニといっても、冷凍方法には2種類あるんですよね。
冷凍庫で凍らせる「エアブラスト凍結」と極低温の塩水で凍らせる「ブライン凍結」。
塩水は零度以下になっても液体のままでいられるというのは・・・学校の理科で習いました。その冷たい塩水を使って冷凍するのがブライン凍結という方法です。
だからこの方法で冷凍されたカニは塩辛い、しょっぱい。
なので、解凍した後に「塩抜き」が必要になります。
これは真水に・・・できれば水道水ではなくミネラルウォーターに、10分前後入れておけば塩抜き完了となります。
ブライン凍結のほうが「しょっぱい」分、低級なカニなんじゃないかと思うかもしれませんけど、実はこちらの凍結法のほうが高級なんです。
短時間で凍らせることができますからね。だから、買ってきたカニがしょっぱかったとしても
「何だ安物かよ」
なんて思わずに、塩抜きして美味しく食べてください。^^