酵素玄米(寝かせ玄米)を炊くときには、小豆を入れるのが長岡式などでも正式な手順となっています。
こう聞くと、
「有名な長岡式でそう決まってるんだから、小豆は必ず入れなければならないのかな」
と思ってしまっても不思議ではありません。
でも実はこれ、そうでもないんです。「酵素玄米に小豆は絶対必要」というわけではない。
酵素玄米に小豆を入れる2つの理由
じゃあなぜ入れるのかというと2つの理由があります。
一つは「信じる人にとっては重要なこと」。もう一つは「科学的なこと」。
信じる人にとっては重要なこと
一つ目の「信じる人にとっては重要なこと」というのは、昔から「赤い色が邪気を払う」と考えられてきたからです。
だから神様にお供えするお米はわざわざ赤いものを使ったり、小豆で赤くしたりしたわけです。
今だって「お赤飯」というのがありますね。これもおめでたい時に食べるもの。
ということで、こういうことを信じる人にとっては「酵素玄米を炊くときは小豆必要だよね」という話になります。
神様に供えられるような食べ物を、日常的に食べられるならありがたい話ですね。^^
科学的なこと
では2つめの「科学的なこと」とは?
これも単純です。
玄米だけでも「完全食品」なんて言われることがあるとおり、いろいろな栄養を含んでいるわけですが、そこにさらに小豆を加えて、栄養のバリエーションを増やそうというわけです。
ということでそれぞれに含まれる栄養素を見てみましょう。
【玄米】
炭水化物
タンパク質
食物繊維
ビタミンE
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ナイアシン
葉酸
パントテン酸
ビオチン
イノシトール
ナトリウム
カリウム
カルシウム
マグネシウム
リン
鉄
亜鉛
銅
マンガン
セレン
モリブデン
フィチン酸
フェルラ酸
GABA
【小豆】
炭水化物
タンパク質
食物繊維
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
葉酸
カリウム
カルシウム
マグネシウム
リン
ナトリウム
硫黄
塩素
鉄
亜鉛
銅
マンガン
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
コバルト
ポリフェノール(8種)
サポニン
ということで、ビタミンやミネラルにそれほど違いがあるようには見えませんが、まず、小豆は豆なのでタンパク質は多いです。
それから玄米になく小豆にあるものとしてはポリフェノールとサポニン。
ポリフェノールはアントシアニンなど8種が含まれていますが、抗酸化作用などがあり、健康のために役立つ「フィトケミカル」ですね。
「赤い色が邪気を払う」というのはまんざら迷信でもないということです。
活性酸素など、人間の細胞を傷つけてしまうようなものから守ってくれるわけですので。
ということで、栄養的には小豆を入れるのは大いに意味があることです。
小豆なしでもいいし、他のものでもいい
まあ別に入れなくても、他の食材から栄養を取ればそれでいいのですけどね。
「何か入れたい」
という場合は、小豆もいいですし、それに飽きたら黒豆でもいいです。
あとは栗ご飯にしてもいいでしょうし、雑穀や大麦、ハトムギなど麦類を追加しても良さそうです。
ということで「絶対小豆」というこだわりのない人は、いろいろと混ぜてみると「これ美味しい」という新発見があることでしょう。