もしも人生をやりなおせるなら~ナディーン・ステアさんの詩を読んで

たまたま見かけて、なぜか涙が流れた詩です。

まずはその詩を紹介しておきましょう。

もしも人生をやり直せるなら
今度はもっとたくさん失敗したい

そして肩の力を抜いて生きる
もっと柔軟になる

今回の旅よりももっとおかしなことを
たくさんしよう

今回の旅よりも
もっとおかしなことをたくさんする

あまり深刻にはならない
もっとリスクを冒す

もっと山に登って、もっと川で泳ぐ

アイスクリームを食べる量は増やし
豆を食べる量は減らす

問題は増えるかもしれないけど
想像上の問題は減るだろう

私は毎日、常に良識ある人生を
まともに生きてきた人間だから

もちろんバカげたことも
すこしはやったけど

もし生まれ変わることがあったら
バカげたことをもっとたくさんやりたい

何年も先のことを考えて生きる代わりに
その瞬間にだけ生きたい

私はどこに行くにもいつも
万全の準備を整えて
出かけるのが常だった

体温計、湯たんぽ、
レインコート、パラシュート・・・

そんなものなしには
どこにも行かなかったものだ

もし人生をやり直せるなら
もっと身軽な旅がしたい

もう一度生き直すとしたら
春はもっと早くから裸足で歩きだし
秋にはもっと遅くまで裸足でいる

もっとたくさんダンスに出かける
もっとたくさんメリーゴーラウンドに乗る
もっとたくさんのデイジーを摘む

以上。

なぜ涙があふれたのか?

85歳のナディーン・ステアという女性が書いたと言われている詩です。

そして、これを見て、なぜ私は涙してしまったのかと、考えてみました。

一つは「まさに今の私に必要な言葉」だと感じたため。

もう一つは、そんな必要な言葉が、意外な場所から出てきたため。

「意外な場所から」というのは・・・この詩、投資関係の本を読んでいて出てきたんですよ。

自己啓発とかスピリチュアルとか、そういう本を読んでいて出てきたのなら別に驚きません。

投資関係の本を読んでいたら、突然出てきたんです。これはもう不意打ちです。^^;

そんな、思いもかけないところから出てきて、しかもその詩の内容が、まさに今、私が必要としているものだとしたら・・・

単なる偶然とは考えられないんです。

「神との対話」という本には、生活のいたるところに「神」のメッセージが込められている、ということが書かれていますが、まさにそれなのではないかと。

神様か何かはわかりませんが、何か大いなる存在が、私にわざわざ届けてくれたのではないかと。

そう思うと、ありがたくて涙があふれてきたということです。

こんなことで涙があふれてきたということ自体、何かそういう存在とつながることができたのではないかと、思えたわけです。

不安と、後悔と

それで「今の私に必要な言葉」と言いましたが。

ここ2年くらい私は、ずっと不安、恐怖、後悔にとらわれてきたわけです。

もう本当に、こんな毎日不安で、孤独で、つらくて、何の楽しみもないのなら、死んだほうがいいんじゃないかと思えるくらい。

これから先のことを考えて、まさに「深刻」になって「想像上の問題」に押しつぶされそうになっていたわけです。

「何年も先のことを考えて」不安で不安で、今「その瞬間」を生きることができなくなっていました。

心は未来へ飛び、過去へ飛び、不安と後悔と、恐怖と罪悪感と・・・私は今の瞬間を生きることができず、未来と過去に心を飛ばして、そして

「死んだほうがマシ」

と思えるくらいになっていたわけです。

そんな私を「直撃」するメッセージ

その私に対して、意外な場所からナディーンさんの詩が出てきて、

「もっと気楽に肩の力を抜いて」
「やりたいことをどんどんやればいい」
「バカげたことだと思ってもやればいい」
「未来のことを思って不安になっても意味がない」
「今という瞬間をもっと楽しみつくそう」
「リスクなんて気に病むことはない」
「もっと身軽に人生を旅していこう」

と。

語りかけてくれたわけです。

これは偶然とは思えない。誰かが届けてくれたんだ、私はちゃんと見守られているんだと・・・

そう思うと、ありがたくて涙があふれたということでしょう。

そう、「何のために生まれてきたのか思い出しなさい」と。

「この、人生という旅を、軽やかに楽しむ、いろいろ体験して楽しむためでしょう」と。

それなのに、「今」という瞬間に生きず、心を未来や過去に向けて、不安と後悔で押しつぶされているとするなら・・・

それはもう「生きていない」

「これから先、生きていけるのだろうか」と不安に思うまでもなく、もう今、既に「生きていない」。皮肉な話ですが。

せっかくの人生という「旅」。楽しむために旅に出たのに、不安と後悔で塗りつぶすのでは・・・それは旅ではない。何も楽しんじゃいない。

そういうことはもうやめなさいよ、と。

何のために生まれてきたのか?

いつもあなたを見守っているのだから、不安も孤独も感じる必要はないし、これまでの経験に無駄なことはまったくないのだから、後悔することもない。

だからもっと気楽に生きましょうよ、その時その瞬間を大切に体験し尽くして、人生という旅を目一杯楽しみましょうよ

今回の旅は、いつか終わるのだから、今回の旅でしかできないことを・・・何も恐れることはないのだから、もっと思い切ってやってみたらどうですか

何のために、あなたは生まれてきたのですか?

何のために、旅することを選んだのですか?

そう、語りかけられているような気がして・・・涙があふれたというわけです。

だからもう私は。

「旅を楽しむ」

と、決めました。

だってそのためにここに来たのだから。