「あの世」が存在する7つの理由(ジャン・ジャック・シャルボニエ、サンマーク出版)

まだまだ唯物主義というのは最強の宗教のようで、「あの世」とか「霊」とか、スピリチュアルな考え方は頭ごなしに否定する人が多いです。

ただここ数年でかなり変わってきて、こういう本も増えてきていますね。

無理のない解釈をするなら…

あの世が存在する7つの理由とのことですが、この本はあの世の存在をうかがわせるような、いくつかの事例が紹介されています。

もちろんそれで、科学的に証明されるわけではありませんが、それら事例を無理なく解釈するなら、あの世や霊の存在を認めるのが最も自然だということになりそうです。

これら事例を見てあの世の存在を否定するのは、かなり強引な説明が必要になって、不自然になってしまうんですよね。

一例としてこんな話が紹介されています。

脳が100%意識を作るとは考えにくい事例

パメラ・レイノルズさんという人が、脳の手術をすることになったのですが、すごく難しい手術だったので、「低体温循環停止法」という方法が採用されました。

これはどういう方法かというと、体温を15度まで落として、かつ脳の血液を完全に抜いてしまって手術をする、という方法です。

脳の血液を抜いてしまったら普通は死んでしまいますが、「冷やす」ことで一定時間もたせることができるんですね。

でも血液が通ってないわけだから、手術中は脳の機能は完全に停止しています。脳波も完全に止まっている。

そんな状態なのに・・・脳の機能が止まっている状態なのに、レイノルズさんは手術中の様子をいろいろ「見た」というんですね。

脳の機能停止中に「見た」

手術が始まってからしか見ることができない手術道具について具体的に説明したり、手術中の医師同士の会話を再現したり・・・。そしてそれがすべて実際のものと一致していました。

唯物主義に基づいて、意識は100%脳が生み出すものであると考えるなら、以上のようなことは不可能です。脳の機能が完全に停止しているんだから

にも関わらず、レイノルズさんは、いろいろ「見聞き」したわけです。脳の機能が完全に止まっている間に!

これはもう、脳の外に、意識の主体が存在していたと考えざるを得ません

他にどういう説明をしようとしても、それは強引な、不自然な説明となってしまうでしょう。

また、レイノルズさんが手術の様子を観察している最中に、先にあの世に旅立っていた、祖母やおじが現れたといいます。

そしておじさんが、再び自分の体に戻るようレイノルズさんを促してくれたとのこと。

これも、脳が機能しているなら「夢だったんじゃないの?」と言われるところですが、脳が機能停止しているわけですから夢を見ることすらできませんよね

ただ、夢をスピリチュアルに解釈するなら、「眠っている間に自分の霊体が体を抜けだして別の場所に行っている」こともありますので、そういう意味でも夢であれば脳が機能停止していても見ることができます。

一つの疑念

一つ疑いを差し挟むことができる点は、手術が終わって、脳が機能を回復してから見た夢を、「手術中に見た」と勘違いしたのではないかということですね。

これはどう考えればいいのか?

まず、手術中の具体的な出来事をすべて言い当てるなんて、「夢が偶然当たった」で片付けるのは無理がありすぎます

となると、レイノルズさんが何らかの方法で「過去を見た」ということになります。

この解釈をとるなら、レイノルズさんは過去視のできる超能力者ということになりますが、そういう超能力を発揮したことが手術中以外には見られなかったことを考えると、この可能性は低い、ということになります。

やはり手術中に体から抜けだして「見聞きした」という解釈が、一番無理がないのではないでしょうか。