船上凍結のカニというのは、その名の通り、かにを・・・あの、ロシアの方の、オホーツク海とかベーリング海まで漁船で獲りに行きますよね。
で、取れたカニを、船上で冷凍したものなんです。
楽天市場でも色々と売られています。
でも普通、こう思いませんか?
「冷凍物より生きたカニのほうが新鮮で美味しいでしょ?」
って。
これ、そうとは限らないんです。
どういうことかというと・・・
船上冷凍ガニが美味しい理由
生きているカニは、まあ食べる場所のすぐそばの海で取れた場合はいいんですけど、カニの本場である北の方の海だと・・・
遠洋になりますので、生きたまま連れて帰るとなると、カニも疲れてしまうんですよ。
長旅でやせ細って、身がスカスカになってしまったり、あと生け簀で喧嘩して傷ついてしまったりですね、せまいから。
だから、「活カニがおいしい」というのは、あくまで近海で獲れて、すぐに食べることができる環境の場合だけです。
おいしい活カニを食べたい場合は、北海道とか、北陸とか、カニで有名なところに行って食べるか・・・あとは自分で獲って食べるか(笑)。
ということで、とれたての一番元気なところでボイルして、それを冷凍して持って帰るほうが美味しいことが多いんです。
一番美味しい状態を冷凍して持って帰るというわけです。
だから、遠洋で取れるタラバガニなどは、船上凍結のものが人気なんですね。
でもですね。
船上凍結、2つの方法
船上凍結と言っても、主に2つの方法があるんです。
・エアブラスト凍結法
・ブライン凍結法
この二つです。
なんかね、英語だと難しいように感じますけど、やってることは単純です。
エアブラストの方は要するに、「冷凍庫」ですね。冷たい空気を吹き付けて凍らせる方法。
それに対してブラインの方は、「飽和食塩水」を限界まで低温にしたものを使って、カニを凍らせます。
飽和食塩水というのは・・・これまた漢字が並ぶと難しい感じがしますが^^;
単純です。「これ以上無理」というほど塩を溶かし込んだ水です。
ほら、塩が溶けた水って、0度以下になっても凍らないでしょう? 学校の理科で習ったと思いますけど。
で、だから飽和食塩水だと、マイナス何十度まで冷たくすることができるんですよ。
そこにカニを入れて凍らせるというわけ。
それぞれのメリット・デメリット
じゃあどっちの凍結法が良いのかということですが・・・「新鮮さを保つ」という点では、ブライン凍結のほうが勝っています。
なぜかというと、こっちのほうが短時間で凍らせることができるから。
これも学校の理科で習ったけど・・・「気体→固体」よりも「液体→固体」のほうが、温度は伝わりやすいんですよね。
だから塩水を使うブライン凍結のほうが、はやくカニを凍らせることができます。その分新鮮さを保ちやすいということ。
ただ欠点としてはやっぱり・・・塩味がついちゃいますよね。
でもこれは、食べる前に、最低5分、真水につけておくことで解消されます。
それくらいでちょうどいい塩味になります。まあ心配であれば10分とか、最大で15分くらい、真水につけておくといいでしょう。
船上凍結と言っても、ボイルされているものと生のものがあるようですけど、ボイルしたもののほうが多い感じですね。
美味しい食べ方
食べ方としては、焼きガニとか鍋とか、蒸したり茹でたりというのもいいでしょう。
一番美味しい食べ方としては焼きガニを勧める人が多いですね。^^ まあそこは、好みによって、好きなようにすればいいのではないでしょうか。(笑)