MACD、読み方は「マックディー」が一般的ですが、人気のテクニカル指標の一つです。
MACDとは
正式名称は
「Moving Average Convergence/Divergence」
はい、イニシャルだけ取っていくと「MACD」になりますね。^^
日本語にすると
「移動平均 収束/拡散」
となります。
などと書くと小難しいですけど、その意味するところは簡単です。
要するに、長期と短期、2本の移動平均線が近づいたり離れたりする様子を表したのがMACDです。
計算式は単純
計算式を見たほうが簡単かもしれません。
MACD=短期EMA-長期EMA
です。
EMAというのは移動平均線の一種ですね。指数平滑移動平均線。
つまりMACDって、2本の移動平均線の数値を引き算してるだけなんです。名前は小難しいけど引き算してるだけ。ハッタリかましてます。(笑)
MACDのパラメータの意味
で、証券口座のチャートなどでMACDを表示させると、
「12,26,9」
なんてパラメータが表示されることがあります。たぶん、見たことがあると思います。
この12と26が短期と長期、2本の移動平均線それぞれの期間を表しています。
つまり、日足であれば12日移動平均から26日移動平均を引いたものがMACDとなります。
週足なら「12週移動平均-26週移動平均」ですね。
じゃあ「9」っていうのは何かというと「MACDシグナル」を計算するための数字です。
MACDって2本の曲線と、ヒストグラム(棒グラフ)から構成されていますよね。
そのうち2本目の線、MACDよりなだらかに動いているのがMACDシグナルで、これはなんのことはない、MACDの移動平均です。
日足を元に計算している場合は、9日移動平均線ということになります。
ヒストグラムというのは何かというと、
MACD-シグナル
です。
つまり、ヒストグラム=棒グラフが上にいっぱい伸びてきた場合は、
「そろそろ上がり過ぎなんじゃないの?」
なんて考えることになります。
MACDの動きの意味
次にMACDの動きの意味を見ていきましょう。
ずっと0ラインより下で下がっていたMACDが底を打って上げ始めた場合。
これは何を意味するのかというと・・・
それまで、価格の短期EMAが長期EMAの下にあって、2本の距離がどんどん離れていたんですね。
この2本の線の距離が近づき始めた場合、MACDは上げ始めるということになります。
これは短期EMAの下げる勢いが緩やかになってきたことを意味していて、MACDによって、いち早く、トレンドが転換の兆しをキャッチできたことになります。
でもそれでは早すぎるんじゃない?ということで、もう少し様子を見るために、
MACDがシグナルを下から上へ突き抜ける
つまりゴールデンクロスを待つこともあります。ゴールデンクロスが表れたら「トレンド転換かな?」と考えるわけです。
いやそれでも早いと考える人は、MACDが0ラインをゴールデンクロスするまで待ったりします。
さらに慎重な人は、MACDとシグナルの両方が0ラインとゴールデンクロスするのを待ちます。
そこは、MACDを使う人によってそれぞれ、有効な見方があるというわけですね。
ここまでは下げトレンドから上げトレンドへの転換の話でしたが、逆に上げが下げに転換する場合は全て逆で考えればOKです。
MACDと組み合わせる指標
MACDだけでは精度が低いと思う場合、他のテクニカル指標と組み合わせて使うことになります。
代表的なものとしては・・・ずいぶん昔、田平雅哉さんという方の本で紹介されていた組み合わせですが、スローストキャスティクスといっしょに見る、という方法があります。
スローストキャスティクスは、買われすぎ、売られすぎを示すオシレーターです。
MACDとシグナルが0ラインを上に抜けた所で、スローストキャスティクスが20以下であれば「買い」といった具合です。
スローストキャスティクス以外にもいろいろあるでしょうから、自分で試してみてこれはと思うものを見つけられるといいと思います。