胆嚢の病気と胆石症

胆嚢腺筋症の原因・症状と手術

胆嚢腺筋症とは、胆のうの壁が部分的、または全体的に
厚くなってしまう病気です。
胆のうの粘膜上皮が異常に増殖して、
筋肉の層まで食い込むほどになってしまっている状態です。
胆のうの底の方にできる場合や、
胆のうを取り囲むリング状にできる場合、
それから胆嚢壁全体に及ぶ場合があります。
その原因ははっきりわかっていません。
何らかの刺激がもとで細胞が異常増殖するのではないかと
考えられています。
異常な刺激を与えないよう、
食生活に気をつけ、胆汁の流れを良くすることが
大切だということですね。
自覚症状はありません。
胆のう炎や胆石をともなう場合は、
痛みや吐き気などが起こることもありますが
それは胆嚢腺筋症の症状ではありませんね。
治療としては手術も何も行わず
経過観察となることがほとんどです。
ただし困ったことに、胆のうがんと
区別しにくい病気なんですね。
そこはしっかり見極める必要があって、
どちらかわからない場合には
大事を取って胆嚢摘出手術をすることもあります。

胆のう腫大・縮小の原因

健康診断の結果、胆のう腫大あるいは胆のう縮小
なんて言われることがありまして
ちょっと心配になったりします。
2つのうちどちらかといえば
腫大のほうが心配すべきもののようです。
縮小の方は食後に起こりやすいんですね。
食後は消化のために胆汁が必要になりますので、
胆のうに溜まっていた胆汁が放出された結果
胆のうは縮んだというわけです。
そのタイミングで健康診断を受ければ
胆のう縮小と言われるかもしれません。
逆に胆のう腫大の方は何らかの病気の
可能性があります。
多いのは胆嚢炎ですが、
結石などで胆管が詰まり、胆汁が流れなくなった結果
胆のうが膨張するということもあります。
どちらにしても手術が必要なことが多いです。
また、胆のうや胆管のがんという可能性も
ありますので、精密検査で慎重に
判定していく必要があります。

急性胆のう炎の原因・症状と手術

胆のうというのは、肝臓から十二指腸に伸びる
胆管の途中にあって、胆汁をためておくための器官ですが
これが炎症を起こすと胆嚢炎という病気になります。
起こったばかりのものは急性胆のう炎と呼ばれます。
原因としてはほとんどが胆石による胆管のつまり
だと言われています。胆管が詰まって、
胆汁が流れなくなることで胆のうが炎症を
起こすんですね。
それ以外では何らかの細菌などに
感染した場合に起こりますが、
例としては少ないようです。
タバコを吸う習慣のある人は
発症しやすいとも言われています。
自覚症状としては肝臓の病気と違って
わかりやすいことが多いようです。
おなかの右側のどこかが痛むこともあるし、
右側の肩甲骨周辺が痛むこともあります。
また、吐き気や発熱を伴うこともあります。
治療方法としては、抗生物質で治ることもありますが
多くの場合は手術ということになります。
特に、胆石が原因になっている場合は
たとえ炎症が消えたとしても高確率で再発しますし、
石の方もほうっておくわけにはいきませんので
胆嚢摘出手術ということになります。
手術方法としては開腹手術も行われますが、
腹腔鏡を用いて切らずに摘出ということも行われます。

胆泥の原因・痛みと治療

肝臓から十二指腸へ胆管が伸びていて
その途中に胆のうがあります。
胆のうでは胆汁が蓄えられ濃縮されています。
脂肪を消化するために必要なときにこれが分泌されます。
それで、この胆のうにたまっている胆汁が
濃くなりすぎますと、泥のような状態、
つまり胆泥となります。
こうなると正常な状態とはいえません。
原因としては、コレステロールが多くなってしまう食事や
生活習慣が大きいと考えられます。
そのほか体質が原因になることもありますし、
他の病気が原因で胆汁の流れが悪くなった結果、
胆のうにたまっている胆汁が濃くなるということもあります。
自覚症状としては何もでないことも多いですが、
胆泥によって胆管が詰まってしまうと、
急に元気がなくなったり、熱が出たり、
嘔吐や下痢が増えるということもあります。
また黄疸が出ることもあります。
ただ、そういう症状が出る時というのは
重症の場合が多いです。
治療としては、石になっていないまだ泥の状態ですので
なるべく切らずにすむ方法が模索されます。
たとえば食事や運動など生活習慣の見直しや
ウルソなどの利胆剤を用いて石になりかけのものを
溶かしてしまうということですね。
それでも悪化していくようでしたら、
胆嚢摘出などの外科手術ということになります。

胆砂の原因・症状と治療

胆石ではなく胆砂というわけですが、
名前から分かるとおり胆石のつぶの細かいものですね。
なのでほうっておくと、胆砂のまわりにどんどん
石がかぶさっていって大きくなる可能性もあります。
原因は胆石と同じですので、
コレステロールが多くなってしまうような食生活が
大きく影響していると考えられます。
胆石は多くの場合、コレステロールが析出したものですからね。
それに加えてその人の体質もあるでしょう。
自覚症状としては何もない場合もありますし、
やはり胆石の一種ということで痛む場合もあります。
胆砂の治療ですが、まだ小さいですので
いきなり手術、ということにはなりにくいようです。
まずは食事療法や運動療法など、生活習慣の改善に合わせて
ウルソなど、胆石を溶かす効果のある薬も
使っていくことになるでしょう。
痛みがあるようでしたら鎮痛薬も用いることになります。
その上で経過を観察して、
悪化しそうであれば手術、ということになるでしょう。
再発防止のために胆嚢摘出、という手段が取られることもあります。

総胆管結石の症状と治療・手術

これは名前の通り、総胆管に石ができてしまう病気です。
肝臓から十二指腸まで、胆汁の通り道として
胆管がつながっていますけど、そのうち、
胆のうからの管と合流して十二指腸まで
いたる部分を総胆管といいます。
胆管の下流部分ということですね。
この部分に石ができるというわけですが、
胆のうで石ができたものが流れてきて詰まる
というケースが多いようです。
自覚症状としては激しい痛みが出ることもあります。
石が詰まっているわけですからね。
また、胆汁の流れが悪くなるということで
黄疸も出やすい症状の一つです。
放置しておきますと、胆汁がいつまでも
滞ってしまいますので、胆管炎になってしまったり
上流の肝臓が傷ついてしまったりします。
ということで治療ですが、
よく取られる治療法としては内視鏡を用いたものです。
胆管の中でも十二指腸に近い部分ということで
胃カメラを使って十二指腸の出口から
器具を用いて石を取り除くということが
可能なことが多いんですね。
ただ、胆のうで石ができてそれが流れてきたという場合は
再発を防ぐために胆のうを摘出することが多いです。
この場合は腹腔鏡を使います。
こちらは体の一部に小さな穴を開けて、
そこからチューブ型の器具を挿入して、ということになります。
また、もちろん開腹手術によって
胆のうを摘出し、総胆管の石も掃除してしまう
という方法もあります。

急性胆のう炎・胆管炎の原因と症状

胆のう炎というのは胆のうが炎症をおこすことですが、
その原因としては胆石症が考えられます。
胆管などで石ができることで、それが胆汁の
通り道を塞いでしまって胆汁うっ滞という
状態になります。
その状態が続くと胆管や胆のうが
炎症を起こしてしまうというわけです。
原因は胆石ということになりますので
さらにその原因の、コレステロールを過剰にしてしまう
食生活を改善することが、
有力な予防法となりそうです。
自覚症状としては、急性の場合、
おなかの右側に激痛が走ることが多いです。
ですので肝臓系の病気としては
気づきやすいものと言えそうです。
これが慢性化すると自覚症状が
出ないこともあるといいますので不思議ですね。
治療法としては抗生物質による
薬物療法ということになりますが、
胆のうを摘出してしまうこともあります。

胆嚢摘出の後遺症・副作用で下痢をする

胆石症が再発しないようにと
手術の場合は胆のうを切除してしまうのが普通です。
影響がないからということなのですが、
人によって微妙に影響が出ることもあるようです。
多いのは下痢ですね。
胆のうは胆汁をためる所で、
胆汁は消化に関わっていますので、
その分泌が効率良く行われないとなると
消化不良によって下痢を起こすということもあります。
ただこれは、時間とともに正常に戻る
ことが多いといわれています。
体が順応して、肝臓自体が「濃い」胆汁を
分泌してくれるようになるのだとか。
胆汁は脂肪の消化に役だってくれますので
脂肪分の多いものを食べると下痢をしやすくなると
考えられます。
でも裏を返せば、脂肪摂取が減って、
ダイエットやメタボ予防にもなると
考えることもできますね。

胆石症と「切る」手術

胆石症の治療として確実性が高いのは
「切る」手術だと言われています。
切る手術というのは、胆石が作られるのは胆のうなので
その胆のう自体を切除してしまうというものです。
切除の方法としては、開腹手術もありますが、
まずは腹腔鏡による手術が考慮されます。
これは体の何箇所かに穴を開けて、
そこから腹腔鏡の着いて管をさしいれて
手術するというものです。
開腹手術よりもずっと体への負担は小さくなります。
ただ、腹腔鏡下手術を試みて無理だとわかると
途中からでも開腹手術に切り替えられます。
精密検査の結果、病状が酷いようであれば
最初から開腹手術ということもあります。
再発が少なくなるということで
胆嚢摘出してしまうのですが、
まったく再発しなくなるというわけではありません。
ですので定期的な検査をしたり、
あとは生活習慣にも気をつけていく必要があります。

胆石症の切らない治療方法

胆石が見つかった場合でも痛みがない場合は、
手術と言われてもピンと来ないかもしれません。
むしろ、それで身体にメスを入れるリスクのほうが
気になるでしょう。
ですので、切らない治療方法と猪もあります。
例えば薬を飲んで溶かしてしまう方法があります。
ただしあまり効果的とはいえません。
でも何もしないよりはマシです。
それから石に衝撃波を当てて砕く
という治療もあります。
ただ、砕くのはいいですけど
細かい欠片は体内に残りますので
それについては自然排出を待つ他ありません。
その細かい欠片のせいで再発ということもあります。
確実性が高いのはやはり切る手術ということになりそうです。

胆石症の検査方法

胆石症で困るのは、
痛みが襲ってくるまで気づかないことが多いということ。
それで、痛みが襲ってきた時にはすでに、
相当ひどい状態になっていることが多いというのも
困りものです。
血液検査の結果としても出てきづらいんです。
特に、胆のうの中に石ができている場合、
胆のうの中には余裕がありますので
痛くもなく、血液検査の数値にも反映されにくいんです。
石が胆管に出てきた場合は胆汁が滞ることで
直接ビリルビンなどの数値が上がることがありますが
その場合は、血液検査以前に痛みで気づくことが多いです。
痛み以外で気づくパターンとしては、
アルコールによるダメージなど
他の理由で血液検査の数値に異常が出て、
それで精密検査をしてみたところ
たまたま胆石も見つかる、というものですね。
超音波検査やCTによって見つけやすいものですので。

胆石症の自覚症状は…やっぱり痛い?

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるとはいえ、
さすがに石ができたら痛いだろうと思うのですが・・・
痛くないことも結構あるようです。
胆石は胆汁中の余分なコレステロールが
析出してできるということでしたが
胆汁を濃縮している所は胆のうなので
胆のうの中に石ができることが多いです。
それで胆のうの中はある程度スペースがあるので、
自覚症状がない場合が多いようです。
これを無症状胆石といいます。
しかし、石が胆管に流れていくと
突然痛みに襲われたりします。
胆管という狭い場所に石が入っていくわけですから。
胆石疝痛という痛みです。
これは非常に痛いことが多い・・・。
胆管は胆汁の通り道ですので、
胆石によってここが塞がれると
胆汁が逆流してしまいます。
それによって直接ビリルビンが血液の中に
流れこんでしまうと、体のいろんなところが
黄色くなってしまいます。
これが黄疸ですね。

胆石症の予防はメタボの予防にもなる

前の記事で紹介しましたか、
胆石の原料はコレステロールです。
ですので、脂肪分の摂取を減らせば
胆石もできにくくなるということになります。
実際、脂肪分をたくさんとる民族のほうが
胆石症の発症も多いというデータもあるようです。
もちろん、各種代謝が衰えてくると
余分な脂肪も溜まりがちになりますので
食べるだけでなく生活全般に気をつける必要があります。
それについても基本的なことで、
睡眠と運動とストレス管理に
気をつければいということになります。
食物繊維を積極的にとることで
余分な脂肪の吸収を抑えるということも考えられます。

胆石症の原因はカルシウムではありません

まず胆石症が発症する場所ですけど、
これは胆管や胆のうということになります。
つまり胆汁が通るところにできるんですね。
ということは、胆石の原料は
胆汁に含まれているということになります。
そしてそれは何かというと
実はコレステロールなんです。
コレステロールというと脂肪というイメージがありますので
これから石ができるというのは意外ですよね。
コレステロールは胆汁の原料となりますが
コレステロールを摂取しすぎている人は
胆汁の中での濃度も高くなって、
これが析出しやすくなります。
析出というのは溶けきれなくなったものが
固体として出てくるということです。
特に胆のうというのは胆汁を濃縮する
役割がありますので、過剰なコレステロールが
析出しやすくなりやすいんですね。
さて、肝臓の病気というのは
一般的に男性のほうが多いのですけど、
この胆石症に限っては女性のほうが多いようです。
特に40代以上で肥満傾向のある女性ですね。