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犬用の乳酸菌サプリメントは最近人気ですが、乳酸菌と聞くと、
「腸内環境を良くするのね」
ということで、口臭や体臭に関係あることは、すぐに思い浮かびます。
でも
・免疫力
・毛づや
・攻撃的性格
こういうものにも関係あるというのは、なかなか思い浮かばないかもしれません。
なので順番に説明していきましょう。
乳酸菌と口臭や体臭との関係
まず、口臭や体臭に関しては、因果関係はわかりやすいと思います。
腸内環境が悪いということは、犬の腸内で悪玉菌が多くなっているということです。
それで、この悪玉菌がどんどん悪臭の元となる有害物質を生み出すということになります。
悪臭の元が腸内でたくさん生産されるわけだから、口臭も体臭もひどくなるのは当たり前のことです。
だから口臭や体臭の改善のためにも、腸内環境の改善は必要となります。
乳酸菌と免疫力の関係
次に免疫力。
免疫力というのは「異物を排除する力」ですが、それだとちょっとわかりにくいので「病気を防いだり治したりする力」と理解したほうが良さそうです。
特に、犬にしても猫にしても、病気になってしまっても、人間同様の医療を受けることはできないわけです。健康保険があるわけでもないですし。
だから・・・病気にならない、予防するというのがいちばんなんです。ということで免疫力は大事、ということになります。
免疫力を健康に保つことで病気にならないようにしようということです。
では腸内環境と免疫力がどう関係あるのかというと・・・
人間の場合、免疫細胞の6~7割は腸内に存在します。なので、人間も免疫力を健康に保とうと思うなら腸内環境が大事なんです。
そしてそれは犬だって同じです。腸内環境の良し悪しは、免疫力を左右します。
腸内環境を良くする→免疫力を健康に保つ→病気を予防する
という流れです。
犬の美容?「毛ヅヤ」
そして「毛艶」。
これはもちろん、免疫力とも関係ありますよね。犬が健康であるなら、毛艶が良くなるのも当然でしょう。
ただ免疫力ともう一つ、関係するものがあります。
それが、悪玉菌が作り出す「有害物質」。
これは上述の、口臭体臭にも関係ありますが、当然健康や毛艶にも関係あります。
人間だってそうですよね。便秘だと、美肌を保ちにくくなります。
これはなぜかというと、腸内で悪玉菌によって有害物質が生み出されると、それが腸から吸収されて、血液に乗って皮膚まで届くわけですよね。
だから便秘は美肌の敵となるわけですが、犬の毛艶も・・・毛って皮膚から伸びてくるわけですから、皮膚まで有害物質が届いていたら、そりゃあ毛艶にも影響します。
ということで腸内環境は毛艶にも影響するんです。
攻撃的性格にも影響してるの?
最後に「攻撃的性格」。
「さすがにこれは関係ないでしょ」
と思うかもしれませんが、これも腸内環境が関係しています。もちろん原因のすべてが腸内環境ではないですけど。
こんな実験があります。
中国の学者さんが、豚のエサに乳酸菌を加えて、食べさせ続けたそうです。
その結果、どうなったか?
ブタの性格が穏やかになったそうです。ケンカとかあまりしなくなったんですね。
なぜそんなことが起こるのか?
セロトニンやドーパミンという脳内物質があります。
これ、「幸せ物質」なんて呼ばれることもありますが、脳内で働くことで、安心感や幸せ感を感じやすくなるものです。
例えばセロトニンが不足すると、攻撃的になったりします。人間でもそれは同じ。
そして、そのセロトニンやドーパミンを作る際に、腸内の善玉菌が働いてくれているんです。
だから腸内環境が悪くなって、悪玉菌が多くなってしまうと、セロトニンやドーパミンの生成が邪魔されます。
という仕組みがあるので、ブタに乳酸菌を食べさせ続けると、ブタの性格が穏やかになった、ということなんです。
これは人間だって、それから犬だって同じですね。
だから犬も、腸内環境を良くしてあげることで、攻撃的性格が改善されることもある、ということなんです。
乳酸菌→腸内環境→体全体
ということで結局のところ、
犬用乳酸菌サプリメント
→腸内環境改善
が、
・口臭、体臭
・免疫力
・毛づや
・攻撃的性格
こういうものに関係してくる、という話でした。
これを考えると・・・
犬の健康にも美容にも、それから性格にも、「腸」ってすごく大事なことがわかります。
ほんと、体のあらゆる所に影響が出てくる、と考えてもいいくらいです。
もちろん人間だってそうですが、犬の場合は特にですね。
人間ほど高度な医療があるわけではないし、自分から「具合が悪い」って言わないですから、予防がすごく大事です。
また、食事だって・・・人間にもまして、かたよってしまいがちでしょう。
「犬が喜ぶから」
なんて思って、同じものばかり食べさせたりして。
そうして気づかないうちに、犬の健康がどんどん損なわれることもあります。
人間に比べると・・・気づきにくいですからね。
ということで、犬の腸内環境については、特に意識して注意してあげるべきだと考えます。