月別アーカイブ: 2013年10月

肝臓が悪いと顔色は黒い?黄色い?

肝臓が悪い場合は、肌の色が黄色くなる、
つまり黄疸症状が出るというのは有名です。
しかし、どす黒くなったり灰色になったりすることもあります。
なぜそんなことが起きるのかというと、
肝臓ではタンパク質が作られていますが、
肌のターンオーバーのためにはタンパク質が必要で
それが足りなくなれば肌も新しく入れ替わることが
できなくなるからだと考えられます。
もう一つは、肝臓では有害な物質を分解しているわけですが
肝機能が弱まれば分解が十分にできずに、
有害な物質が全身に広がって肌の状態も悪くしてしまう
ということも考えられます。
どちらにしても肝機能が弱ることで
血液の状態が悪くなることが原因となっています。
その結果として、肝斑というシミが
顔に広がることもあります。
顔の肌というのはデリケートですので、
異変が現れやすいんですね。
なので顔色が急に悪くなって心配だという人は
病院に行って診察を受けてみることをおすすめします。

トマトジュースの13-oxo-ODAで脂肪肝予防(京大の研究)

トマトに関しては昔からリコピンの有益性が知られていましたが、
京都大学の研究によって、脂肪燃焼に役立つ
物質も含まれているということで
さらに注目されるようになりました。
その物質とは13-oxo-ODAというもので、
トマトよりもトマトジュースの方に
より多く含まれているということです。
実験の方法としては、肥満状態にあるマウスが用いられました。
そのマウスに対して、あるグループは普通の餌を与え
別のグループには0.02%ほど13-oxo-ODAをまぜた餌、
また別のグループには0.05%混ぜたものを与えました。
そうしたところ、0.02%混ぜただけで、
血液や肝臓の中性脂肪が約3割も減ったという結果になりました。
ちなみに0.02%と0.05%ではそれほど差がありませんので、
少しの13-oxo-ODAでもほぼ限界まで
中性脂肪を減らしてしまったのではないかと考えられます。
また脂肪酸を酸化する=脂肪を燃焼させる遺伝子も
13-oxo-ODAを与えたグループのほうが多くなっていました。
遺伝子レベルで働きかけていると考えられますね。
ということで、リコピンの抗酸化作用、
それからアルコールの分解を助ける作用に加えて
13-oxo-ODAの作用もあるということで、
トマトは肝臓に非常に良い食品と言えそうです。

肝臓が悪くなると酒に弱くなる?

【質問】
もともとお酒は強いように思っていましたけど、
最近すぐに酔ってしまう気がします。
それになかなかお酒が抜けなくなったような気もします。
肝臓が悪くなるとお酒が弱くなるということはあるのでしょうか。
【回答】
お酒に酔うというのは、
血液中のアルコール濃度が上がるということです。
そしてこのアルコールを分解するのは肝臓の働きですので
肝臓が悪くなって、アルコール分解が遅くなった結果
お酒に弱くなるというのはあり得ることです。
心配であれば、病院で調べてもらうといいでしょう。
ただそれ以外にも単に疲れがたまっているから
ということも考えられますが、その疲れにしても
肝臓由来のこともあります。
また、ダイエットなどをして急激に痩せた場合も
お酒に弱くなるということは考えられます。
なぜなら、体重が減れば血液量も減るでしょうから、
血中アルコール濃度は高くなりやすくなると
考えられるからです。

トマトジュースの肝機能への効果

特にトマトジュースでなくともよいのですけど、
トマトジュースであれば手軽に取れますし、
またリコピンの濃度も高かったりしますので
ありがたいわけです。
さてではトマトの何が肝臓の役に立っているのかというと
主なことだけで3つの点から肝臓のために
役立ってくれそうだと期待できます。
まずはトマトといえばその色素、リコピンですが
これは強力な抗酸化物質です。
肝臓はたくさんの仕事をしているので
活性酸素も生まれやすいのですが、
リコピンがこれを取り除いて肝臓を守ってくれる
というわけですね。
2つ目として13-oxo-odaという物質ですが、
これは京都大学の研究で、肝臓や血液の中の
中性脂肪を減らす働きがるという結果が出ています。
3つ目として、これも実験結果としてあるのですが
お酒と一緒にトマトジュースを飲むと、
アルコールやアセトアルデヒドの分解が
早まるということがわかっています。
つまり、トマトというのは肝臓のために
大変期待できる食品ということですね。

レンコンは肝臓に良い?

肝臓によい食品として
レンコンが挙げられることがあります
ではレンコンの何が役に立っているのでしょう?
まずレンコンというと食物繊維が多いわけですけど
この食物繊維は、脂肪の吸収を穏やかにすることで
脂肪肝などの予防に役立てることができます。
また、食物繊維は腸内を綺麗にするのに
役立ってくれますので、これまた肝臓の
役に立つということになります。
腸が汚れていればそこから有害な物質が
吸収されてしまうわけですが、
それを分解するのは肝臓の仕事となってしまうからです。
腸が汚れているだけで肝臓の負担は増えるんです。
また、レンコンにはビタミンB12が豊富なんですね。
このビタミンB12は、細胞の分裂に欠かせない
ビタミンなんです。
肝臓といえば再生力が優れているわけですが
再生というと細胞分裂ですので
ビタミンB12は肝臓を助けてくれるということになります。

アラニン、グルタミンと肝臓への効果

アラニンはアミノ酸の一種ですが、
体内で合成できるということで非必須アミノ酸に分類されます。
体内のタンパク質のほとんどで必要とされるアミノ酸ですが、
肝臓に対しての働きとしては、肝細胞を守ったり
アルコールやアセトアルデヒドの分解を助けたりする
といわれています。
アラニンを含む食品としては、
昔から肝臓にいいと言われているしじみ以外にも
あさりやレバーなどが有名です。
グルタミンの方もアミノ酸で、こちらも体内で合成できます。
グルタミンは筋肉の維持に役だっているということで
入院中に筋肉が落ちてしまわないよう点滴で用いることもあります。
グルタミンは大豆や小麦の他、多くの食品に含まれているようです。
さて、アラニンとグルタミンの肝臓への効果については
動物を使った実験があります。
まず、2グループにわけたラットにアルコールを与えて、
一方のグループにのみアラニンとグルタミンを与えたところ
与えたグループのほうが運動機能の回復が早かったということです。
つまりアルコールの分解が早まったと考えられます。
ちなみに、アルコールが分解されてできる、
二日酔いの原因節いつアセトアルデヒドについても
分解が早まっているという結果が出ました。
さらに、肝臓の一部を切り取ったラットで実験したところ、
この2種類のアミノ酸を与えたラットのほうが
肝臓の再生が早まるという結果も出ています。
ですので肝臓にとって非常に期待できるアミノ酸といえますが、
アミノ酸というのはバランスが大事ですので、
これらばかりとっていてもそれほど効果は望めないでしょう。

肝臓の病気の前兆

【質問】
肝臓が悪くなる前兆ってあるのでしょうか?
肝臓の病気というと肌が黄色くなったりする
と言われますが、そういうものが前兆と考えて
よいでしょうか?
【回答】
肝臓の病気に前兆はありません。
肌が黄色くなるなどの症状は黄疸と言われますが、
それは前兆というより、もう肝臓の病気が
かなり進行しているしるしでもあります。
肝臓には痛みを感じる神経はありません。
そして再生力が非常に優れています。
ですので、少しくらい異常が出ていても、
自分でそれに気づくというのは稀なんです。
たとえ症状が出たとしても、
風邪と間違えてしまうことも多いです。
毎年の健康診断で、血液検査の数値に目を光らせ
かつ、日ごろの生活習慣を健康的なものにしていく
というのが、気づきにくい肝臓病を予防するための
最善の手段だといえるでしょう。
【補足】
肝臓は痛みを感じませんので、
痛みを感じる場合は、周辺の他の臓器が
痛んでいることが多いです。
よくあるのは胆管結石ですが、
胃腸が痛んでいる場合も勘違いすることがあります。

脂肪肝の自覚症状は?

【質問】
友達が病院で脂肪肝だと言われたそうですが
何も自覚症状がないので誤診じゃないかなんて言っています。
脂肪肝の自覚症状ってどんなものなのでしょうか?
【回答】
脂肪肝といいますと、肝臓の異常のうちでも
初期のものですね。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるくらいですので
脂肪肝くらいでは自覚症状は出ません。
しかし、だからといって軽視してはいけません。
脂肪が増えることで肝細胞や血管は圧迫されます。
脂肪が活性酸素と結びつけば過酸化脂質となって
肝細胞を傷つけ続けます。
脂肪によってバーンアウト現象が起こることもあります。
ということで脂肪肝を放置しておけば、そこから肝炎や
肝硬変に進行してしまうこともあるわけです。
そうなってしまうと自覚症状も出るでしょうが、
肝臓の場合、それが出る頃には手遅れ、
ということも珍しくありません。
脂肪肝の段階で発見できたことは幸運と考えて、
これから生活習慣を変えていくことで
肝臓の健康を取り戻すと良いと思います。

肝臓は一度悪くなったら治らない?

【質問】
現在肝臓の病気を心配しています。
血液検査でかなり悪いと思われる数値が出たからです。
肝臓は一度悪くすると治らないとも聞きますが
実際のところどうなのでしょう?
【回答】
肝臓は再生力に優れた臓器です。
ですので、かなり悪くなってもそこから立ち直ることができます。
ただそれにも限度があります。
例えば肝硬変にまで至ってしまうと
そこから元の状態に回復するのは非常に困難です。
もちろん、過度な飲酒など、悪い習慣を続けていれば
治るものも治らない、悪化の一途をたどるということになります。
最終手段として生体肝移植などがありますが、
これにしても軽々とできるものではありません。
まず、健康な人の肝臓を切り取るわけですから、
その人に大きな肉体的負担をかけてしまいます。
ドナーとなった結果、健康が損なわれるということも多いのです。
また、費用の問題もあります。
保険が効く場合であっても数百万かかってしまいますし
そうでなければ1000万円を超えるのは普通です。
ですので、肝臓が悪いとわかったら、
症状が軽いうちになんとしても健康な状態に戻す
努力をすべきなんです。

肝臓の数値とタバコ

【質問】
夫が健康診断を受けたところ、
血液検査で肝臓関連の数値が高いという結果が出ました。
しかし夫はまったくお酒は飲みません。
しかしタバコは結構吸っています。
アルコールが肝臓に負担をかけるというのは有名ですが
タバコもやっぱり悪いのでしょうか?
【回答】
まずタバコが肝臓に悪いかどうかということですが
これは悪いといえます。
タバコにはニコチンやタールなど
様々な有害物質が含まれていますが、
タバコを吸うことでそれが血液中に取り込まれます。
それら有害物質を分解するのは肝臓の仕事ですが
毒性が強いですので、負担も非常に大きいです。
一部は分解されずに残ってしまうと言われています。
ですので、病院でも肝臓が悪いとわかった場合は
禁煙は必ず行うよう指導されます。
また、肝臓が悪くなるのはアルコールやタバコ
のせいだけではありません。
単に、カロリーを取り過ぎるだけでも
肝臓に脂肪がついてしまってそれが肝臓病の
原因となってしまいます。
ですので、栄養をバランスよくとる、
お酒は飲むにしても少量にする、
たばこはメリットゼロなのですぐにやめるなど、
基本的なことを守っていくことが
肝臓にとっても良いわけです。

肝臓が悪いと自覚症状はありますか?

【質問】
私ではなく私の夫なのですが、
30代前半でまだ若いはずなのに「だるい」「疲れた」と
口癖のように言っています。
また、目の白い部分が黄色くなっているようですし
手のひらが所々赤くなっています。
これは肝臓が悪いのでしょうか?
病院に行ったほうがいいのでしょうか?
【回答】
これは少しでも早く病院で診てもらうべきです。
目の白い部分が黄色くなっているというのは
黄疸の疑いがあります。黄疸は肝臓病に特徴的な症状です。
また、手のひらが所々赤くなっているというのは
手掌紅斑というものかもしれません。
これは肝硬変などで、ホルモンバランスが狂ってしまって
毛細血管が広がることで出てくる症状です。
そのうえ「だるい」「疲れが抜けない」ということであれば
肝臓に何らかの異常が出ている可能性が高いです。
診察してもらって何もないとわかれば安心できますので
大げさなんじゃない?なんて気にせずに
すぐにでも病院に行くべきです。

肝臓にいい食べ物は?

【質問】
肝臓にいい食べ物は色いろあると思うのですが
例えばどんなものが有名でしょうか?
【回答】
例えば肝臓によいものとしてレバーが挙げられることがあります。
肝臓を良くするために肝臓を食べるというわけですね。
ただ、気をつけなければならないのは鉄分です。
通常は気にする必要はないのですが、
肝機能は非常に弱っている場合は鉄の吸収を制御できず
鉄過剰となってしまい肝臓には逆効果となります。
手軽にとれるものとしては食物繊維がオススメです。
食物繊維は糖質や脂質の吸収を穏やかにしますので
それだけでも脂肪肝の予防になります。
また、腸をきれいにすればそれだけ吸収される有害な物質が減る
ということで、肝臓の仕事が減ることになります。
有害物質は肝臓が分解してくれているわけですから。
タコやイカに含まれるタウリンもオススメです。
これは肝臓の細胞を守る働きがあると言われています。
また、アルコールの分解を助けてくれるということですので
お酒が好きな人は積極的に取っていきたいです。
ウコンのクルクミンは有名ですね。
これも二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの分解を
助けると言われています。
またクルクミンは胆汁の分泌を促し、
流れを良くすることで肝臓の働きを高めるとも言われています。
ウコンの中でも春ウコンは免疫力を特に高めてくれると言われています。
あとはセサミンでお馴染みのゴマですが、
これには抗酸化作用があります
肝臓ではいろいろな化学反応が起きるわけですが
その分、活性酸素も発生しやすく、
これが肝細胞を傷つける元にもなります。
抗酸化物質は活性酸素を取り除いてくれるというわけです。
【補足】
肝臓によいと言われている食べ物はいろいろありますが、
それだけ食べていればいいというもんでもありません。
いろいろな栄養をバランスよく取るという
基本的なことがなされていなければ、
肝臓に良い食べ物を取り入れてもほとんど無意味でしょう。

肝臓の数値が高いのは何の病気?

【質問】
急におなかが痛くなったということで
病院に行ったのですが、その時血液検査をしたら
肝臓に関する数値が異常に上がっているということがわかりました。
お酒は飲んでいますが、
毎日缶ビールを3本程度です。
また、検査前の数日は飲んでいません。
それでも高い数値が出たので心配しています。
何の病気なのでしょうか?
【回答】
肝臓の病気は自覚症状がないことが多いですが、
あるとすれば「いつも疲れている」ということでしょうか。
それで朝起きるのは辛いですし、
日中もなんだか晴れ晴れとした気分にはなれないし、
睡眠も浅くなってしまいがちです。
あとは食欲はあるものの
食後数時間で胃もたれが激しくなる、ということもあります。
血液検査の数値が上がったということですが、
肝臓の場合は最初にASTとALTを見ることが多いです。
どちらもだいたい35以上になってたら、
何か異変が起こっていると思ったほうが良いようです。
ある例で、どちらも1000以上(!)という人がいましたが
この人の場合は入院をして、食生活と休養を正しくするだけで
数値がかなり下がって退院もできたそうです。
【補足】
検査前の数日は飲んでいないということですが、
それで一時的に数値をよくしても意味はありません。
問題は日常的にどうなのかということですから。
むしろ数値を隠すことによって、問題は深刻になるかもしれません。
この例の人の場合は見つかってよかったと考えるべきでしょう。

肝動注化学療法による肝臓がんの治療

肝臓がんの治療のために、
体に負担をかけないようなるべく切らない方法として
ラジオ波焼灼療法やエタノール注入療法があるのですが
それらよりもう少し体への負担が大きくなるやり方として
動注化学療法というのがあります。
これは抗がん剤を使う方法なのですが、
全身に投与すれば副作用が大きいですので
患部だけを狙って薬を送り込む方法です。
皮膚の下にリザーバーと呼ばれる容器を埋め込みます。
そしてこの中に抗がん剤を入れます。
リザーバーからはカテーテルが伸びていて、
カテーテルは肝動脈を通って肝臓にまで達しています。
これによってリザーバーから継続的に
抗がん剤が送り込まれることにあります。
つまりがんを攻撃し続けることができるというわけです。
リザーバーを埋め込むときには
もちろん局所麻酔が必要ですし、
リザーバーに抗がん剤を注入するために
毎月入院しなくてはなりません。
ですのでやっぱり大変な方法ですね。

エタノール注入療法による肝臓がんの治療

体を切開せずに肝臓がんを治療する方法として
比較的古くからあるのがエタノール注入療法です。
エタノール局注療法とも言います。
これは名前のとおり、患部に対してエタノールを
注入することで、がんを退治しようというものです。
ですので麻酔も局所麻酔しか必要ありませんが、
入院期間は約1ヶ月と長めになっています。
超音波で肝臓がんを確かめつつ、
専用の注射器を使ってエタノール注ぎ込みます。
ただし、病状が進行している場合は使えませんし、
腹水の症状が重い場合も使えません。
またエタノール過敏の人にも使えません。
より新しい方法であるラジオ波焼灼療法に比べると
確実性も劣るということで、
徐々に採用されなくなってきている治療法のようです。
それにしても、アルコールで破壊されることのある肝臓を
アルコールを使って治療するとはなんだか皮肉ですね。

ラジオ波焼灼術による肝臓がんの治療

肝臓がんの治療といっても
なるべく体に負担をかけない方法が望ましいわけで、
そうするとできるだけ切開はしたくない
ということになります。
そこで、比較的新しい治療法として
ラジオ波焼灼療法というのがあります。
これは、切らなくてもがんを直接攻撃できるという点で
負担が少ない上に確実性も高いと言われています。
方法としては、ラジオ波電極針を患部に差し込んで、
ラジオ波を流してがんを壊死させます。
簡単に言うと針をさして、そこから電気を流して
がんだけ殺す、という治療法です。
麻酔は局所麻酔で十分ですし、
入院も1週間から10日程度ということですので
その点からも、体への負担が少ないということがわかります。
比較的新しい方法と上に書きましたが、
21世紀になってようやく保険が効くようになった
治療法なんですね。

食道静脈瘤・胃静脈瘤の治療・手術

肝硬変が原因となって、
食道静脈瘤や胃静脈瘤ができてしまうこともあります。
これは、肝硬変によって肝臓に血液が通りにくくなり、
行き場のなくなった血液が食道や胃のまわりの
静脈に殺到するからでしたね。
静脈瘤が大きくなって破裂でもしてしまったら
肝硬変で弱っている体に更なるダメージと
なってしまいますので、早めの治療が必要です。
ただ、場所が食道や胃ですので、
体を切開しなくても手術できるのが
救いといえば救いです。
まず、静脈瘤が小さいうちでしたら、
口から内視鏡を入れて、その先端から
静脈瘤に薬を注入することで固めてしまい、
破裂を防ぐという治療ができます。
これを「内視鏡的硬化療法」といいます。
大きくなってしまった場合は、もっと根本的に
取り除くことを考えますが、これも内視鏡手術で可能です。
「内視鏡的結紮(けっさつ)療法」といって、
静脈瘤の根本をきつく縛ってしまう手術です。
そうすると、静脈瘤にこれ以上栄養は運ばれなくなりますので
自然に壊死して分解されることになります。

ウルソ(ウルソデオキシコール酸)の肝臓への効果と副作用

ウルソというのは正式には「ウルソデオキシコール酸」といって
昔から漢方薬として用いられている「熊胆」に
含まれている成分として有名です。
ツキノワグマとかヒグマの胆のうを乾燥させて作ります。
そして現在でも、肝臓の病気の治療のために
用いられることも多いですので、
やはり漢方の知識というのはすごいですね。
さて、効果としては何が望まれるのかというと
肝臓の細胞を守り、炎症を抑える働きがあると言われています。
ですので、C型肝炎でインターフェロンが効かなかった場合、
症状を抑えるために用いられることが多いです。
また、胆汁の流れを良くして、
胆石を溶かすために用いられることもあります。
ただこれで完全に溶かすことは難しいようです。
それ以外では、消化を良くするという働きもあるようです。
これは胆汁が脂肪の分解を助けるからかもしれませんね。
副作用としては、胃の不快感とか下痢とかが
あるようですので、自分でかってに用いたり
しないほうがよさそうです。

C型肝炎の治療~瀉血療法

瀉血(しゃけつ)というのは
要するに血を抜いてしまうことなんですが
血を抜いてしまうなんて、怪しい民間療法か!?
と思うかもしれませんね。
でもこれ、病院で正式に採用されている治療法です。
治療法といっても、これでC型肝炎が治るわけではなく、
悪化を防ぐことを期待して行われます。
なぜこれで悪化が防げるのかというと、
C型肝炎になると、鉄の吸収を調節できなくなって
体内に異常に多くの鉄が取り込まれるようになります。
その鉄の多くは肝臓に蓄積され、
それが肝炎を進行させるもととなってしまいます。
なぜ進行させてしまうかというと、
鉄は活性酸素の働きを強めてしまうからです。
ですので鉄過剰というのは肝臓だけでなく
体全体にとって良くありませんが、
体の中でも特に肝臓に鉄は貯蔵されるので
肝臓が被害を受けるというわけです。
血を抜くことで、血液と一緒に
鉄を体外に排出することができます。
それによって鉄過剰を緩和するというわけです。
意外にも私たちの体には
鉄を排出するシステムがないのですね。